ラムサール条約第14回締約国会議に参加して

生物多様性わかものネットワーク 加々美薫

 みなさんこんにちは。2022年11月、中国の武漢とスイスのジュネーブで開催されましたラムサール条約第14回締約国会議(COP14)のジュネーブに現地参加させていただきました、大同大学工学部建築学科土木・環境専攻2年の加々美薫と申します。
 参加に至った経緯といたしましては、国際自然保護連合の日本委員会が行っている「国際体験継承事業」に応募したためです。
 湿地は「生き物のゆりかご」と呼ばれるくらいに生き物が豊富に生息している環境です。また、私の地元が名古屋のため、藤前干潟という貴重なラムサール条約湿地もありました。ですが、生物多様性について勉強する中で、国際的な湿地に対する保全の取り組みや、ラムサール条約関連の若者世代の動きをほとんど知りませんでした。
 そこで当事業にめぐりあい応募したところ、ラムネットJの派遣メンバーにご一緒させていただき、メンティーとして学ぶ機会をいただいた次第です。

メンティーとしてラムネットJに同行した平野叶大さん(左)と私
メンティーとしてラムネットJに同行した平野叶大さん(左)と私
各国の参加者との交流
各国の参加者との交流

 現地参加させていただいたところ、多様な刺激を吸収できました。
 やはりというか、当然というか、会場にいるほとんどの方は英語で意思疎通のとれる方たちでした。
 これは日本に帰ってから気づいたことなのですが、「慣れない」や「話せない」を理由にして各国、各地域の事例や個人の意見を交換しないとなると、現地に行った意味がなかなか見いだせなくなってしまう、と思いました。
 また、条約におけるすべての側面(例えば湿地の保全活動を行う人や、学者、専門家など)での若者世代の参加が議題にもあるくらい課題となっていますが、会場では若者と話す機会はほぼゼロでした。若者世代の新規参入が課題として浮き彫りになっているのに、なぜ若者からの注目を意識しないで事が進んでしまっているのかが矛盾していると感じ、疑問として強く残りました。

ラムネットJニュースレターVol.50より転載)

2023年01月30日掲載