イベント情報

■宮崎県

川南湿原を守る会

第7回トンボ観察会

●日 時:2022年7月31日(日)9:00~11:00
●場 所:川南湿原植物群落(児湯郡川南町大字川南19403)
●参加費:無料
●問い合わせ:TEL 0983-27-8020
●ウェブサイト:https://www.town.kawaminami.miyazaki.jp/soshiki/12/1507.html
●参加団体紹介ページ:川南湿原を守る会
●共 催:川南町教育委員会

トンボ観察会の様子

 貴重な湿原植物はもちろんのことトンボ類の宝庫でもある国指定天然記念物の川南湿原で、トンボの観察会を行います。川南湿原では、大きいトンボから小さなトンボまで色とりどりのたくさんの種類のトンボを見ることができます。身近にいるトンボを調べて、新しい発見をしたり、地域の自然に触れたりしてみませんか。当イベントでは、ただトンボを観察するだけでなく、観察前に観察のポイントを、宮崎昆虫調査研究会会長・岩﨑郁雄氏にご説明していただきます。その後、全体で観察会や撮影会を行います。自然の素晴らしさをより深く知っていただくため、充実したイベント内容となっております。皆さんのご参加をお待ちしています。


トンボ観察会の様子

ベニイトトンボ

【団体・湿地紹介】
 川南湿原は、川南町のほぼ中央部の新橋地区に広がる湿原です。国道10号線から程近く、標高50メートル前後、面積は約33,000平方メートルで新橋溜池から東に植物群落が広がります。昭和49年に国指定天然記念物に指定されており、植物の種類は78科298分類で、そのうち約50種類が希少植物です。
 平成22年度から一般に公開しており、4月から11月までの間、季節に応じた様々な植物を見ることができます。全国でもこの湿原でしか見ることのできない希少種が多く生息しており、湿原としては、全国有数で多くの専門家も訪れます。
 川南湿原は、平成元年頃に葦やホテイアオイの繁殖により新橋溜池の水面が見えなくなっており、一見して富栄養化が進んでいる状況でした。希少植物保護のために平成7年度から調査を開始し、15年度からは、国庫補助などを活用し、本格的に整備工事を進めて22年度に整備が完了しました。
 整備が完了し、湿原が一般公開されてからは、ボランティア団体「川南湿原を守る会」(平成15年に川南湿原の保護を目的に設立)が園内の監視、案内、環境整備、植物の保護活動などに取り組んでいます。川南湿原を守る会は、年間を通じて活動しており、開園期間中には、草刈作業や園内の監視、閉園期間には、園内の一斉草刈作業、草出し作業、火入れなど植物の保全及び新たな植物の芽吹きに向けて活動しています。
 長年にわたる活動により、希少種の生息範囲、生息数が増加するなど地道な努力が実を結んでいます。特に、絶滅とされていた日本で唯一の自生「ヒュウガホシクサ」が50年ぶりに復活し、更に数種類の植物の復活や新種の可能性がある植物の自生など関係者の間で話題となっています。他にも、西日本では川南湿原でのみ見られるシロバナナガバノイシモチソウや、川南湿原の固有種であるエダウチシロホシクサなど、時期によって多種多様な植物を見ることができます。
 このように、現在では、湿原をとりまく環境の改善が進んだことから、さまざまな湿原植物の増殖及び復活が確認されています。