イベント情報

■徳島県

とくしま自然観察の会

吉野川河口干潟の観察会&クリーンアップ 春の吉野川しおまねき探検隊!

●日 時:2023年4月30日(日)10:00
●場 所:吉野川河口住吉干潟(徳島市住吉4丁目 )
●参加費:子ども100円、おとな300円(保険・資料代)
●問い合わせ:TEL 088-623-6783
●ウェブサイト:https://shiomaneki.net
●参加団体紹介ページ:とくしま自然観察の会
※集合場所:吉野川河口南岸グランド東詰

 希少な生きものたちが棲んでいる吉野川河口干潟。春になって活動を始めたシオマネキやハクセンシオマネキ、トビハゼなどたくさんの生きものに会うことができます。
 春の干潟を一緒に観察してみましょう! シオマネキの生息地を守るクリーンアップも行います。

【団体紹介】
 誰でも気軽に参加できる観察会を通じて、身近な自然を楽しみながら、自然について考えるためのネットワークづくりをしようと1994年に発足。おもなフィールドは吉野川。国内最大級の汽水域と河口干潟があり、長年多くの人々に愛されているところです。観察会、市民調査、干潟の清掃活動、こどもたちの環境学習の応援、エコツアーなどのフィールド活動に加え、「吉野川河口みらい講座」のインターネット発信や「吉野川しおまねき探検隊」「吉野川ひがたファンクラブ」などの呼びかけを通して、自然と日々の暮らしとのかかわりを伝え、吉野川河口域の保全に関心を持つ人々の輪を広げていくために活動しています。さらに、吉野川河口を未来へとひきつぐために、四国初のラムサール条約湿地登録をめざしています。

【湿地紹介】
 吉野川は、四国のほぼ中心の瓶ヶ森付近から発し、四国の約5分の1を集水域としながら、約194kmを東流し、紀伊水道に注ぎ込んでいる。河口から第十堰までの14.5kmにわたる汽水域は、生態系や景観などに関しても今では全国的にもほとんど見られなくなった日本の河口本来の姿を残している。河口汽水域環境は、流域の自然や人間活動、さらに海洋の影響を受けながら、常に形成・維持・改変されてきた。河口は、藩政時代から阿波藩の城下町として栄え、現在人口約25万人を擁する徳島市近郊に存在し、汽水域とあいまって、人間活動とのかかわりは、歴史的にも密接である。汽水域流域での藍の栽培に肥料として使用された干鰯の輸送を介して、藍染文化が全国各地に広まったことなども、その一例である。
 吉野川河口汽水域においては、汽水域から海域にわたる高度な生物多様性が確保されている。河口デルタの湿地や網目状水路、干潟、砂州、砂浜、海中の河口テラス地形など多様な環境要素を基盤として生態系が形成されているからである。
 汽水域のスジ青海苔や紀伊水道の魚類など水産資源の豊饒さは、河川と海の出合う場ならではのものである。「鳴門金時」として有名なサツマイモや野菜の栽培なども河口域に堆積した土砂が基盤となっている。
 県庁から車で10分ほどの距離にあって、大きなヨシ原をともなう広大な河口干潟では、レッドデータブックに掲載されているシオマネキ、ハクセンシオマネキやルイスハンミョウはじめ、今や各地の干潟から姿を消しつつある多種多様な生きものが、ごく当たり前に見られる場所であり、ダイゼン、ハマシギなど渡り鳥の飛来数が多く、1996年に「東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップにおけるシギ・チドリ類ネットワーク」に日本で最初に参加し、国際的にも重要な湿地に挙げられている。さらに、環境省による、日本の重要湿地に選定され、ラムサール条約の国際基準を満たす場所として、2010年9月には、ラムサール条約潜在候補地にリストアップされている。このような豊かな生物相と素晴らしい景観、河口域の豊かな水辺は、人々に自然との触れ合いの場を提供している。