イベント報告

多摩川河口干潟観察会 ~干潟の生きものたち~

●主 催:Nacs-J自然観察指導員東京連絡会(NACOT)
     NPO法人 環境ネットワーク・文京(ENB)
●共 催:Nacs-J自然観察指導員神奈川連絡会(グリーンタフ)
     NPO法人 とどろき水辺の楽校
●実施日:2017年4月30日(日)10:00~14:00 天気・快晴
●場 所:多摩川河口干潟(殿町干潟)
●参加者:総数:94人
     一般参加者72人(大人40人、子ども26人、幼児6人)、スタッフ20人

 今年の多摩川干潟河口観察会は、ゴールデンウィーク初旬の4月30日に開催しました。

 NACOTでは、羽田空港と多摩川対岸の川崎市を直結する連絡橋建設を注視していますが、一般参加者を交えた観察会として初めて、連絡橋問題を具体的なアクションとして取り込んだ企画となりました。また、企画自体を「午前の部」と「午後の部」の二部構成としたことも、今回の大きな特徴です。

 午前、参加者が観察会現場(干潟)に到着した時点では、干潟は、出現していません。他の干潟観察会では、干潟が現れていない現場を見せることは、通常行いませんが、今回は、潮が引いて干潟が出現するまでの経過も観察していただく試みを行いました。
 事実、干潟は、潮の干満により生物たちの栄養(有機物)が供給されます。これは、干潟が存在し続けるための必須要素のひとつです。時間の経過と共に、水際が後退し、干潟や中洲が出現する様子を、観察することで、潮の干満と干潟の関係性を参加者に説明することができました。
 更に、この干潟が出現するまでの時間を使い、河口1kmポイントまで散策しながら、午後の部につなげる事前説明を行いました。同時に、連絡橋の建設予定地に赴き、ここに橋ができる事実を説明しました。

 「午後の部」は、実際に干潟に入り、そこに生息する生き物たちとふれあいながら、観察をし、干潟に多様な生物が生息していることを参加者に実感いただきました。

(報告:山口義明)