イベント報告

池ヶ原湿原ガイド

●主 催:福井県自然保護センター
●共 催:福井県自然観察指導員の会
●実施日:2017年5月21日、28日、6月4日、11日、18日、25日、
     7月2日、9日、16日、23日の1日2回(11:00~12:00、13:15~14:15)
●場 所:福井県勝山市平泉寺町 池ヶ原湿原
●参加者:168名

 池ヶ原湿原は、勝山市平泉寺町の標高610mに位置する約1.5haの湿原であり、県内随一のミズチドリの生育地である。しかし水環境の悪化やヨシや低木の繁茂により、ミズチドリ等の希少な湿原植物が一時期ほとんど見られなくなっていた。そこで福井県自然保護センターでは、平成22年以降、地下水位の向上やヨシ・低木の除去を行い、ミズチドリやトキソウ等の希少種が見られる植生が回復してきた。また25年からは、地域の住民や企業、団体、学校と共同で保全活動を継続してきた。
 本年は、こうした活動によって再び見られるようになった湿原植物を多くの方に観察してもらうことを目的に、多くの植物が花期を迎える5~7月の毎週日曜日(延べ10日)に申し込み不要、参加無料のガイドを実施した。期間中は見頃を迎えた植物の情報を新聞やHPでの広報を併せて行い、湿原の魅力発信に努めた。結果、県内を中心に168名の方々にガイドに参加頂くことができた。参加者は、ガイドの案内のもと木道を歩き、レンゲツツジやトキソウ、ミズチドリ、カキラン、ノカンゾウ等季節ごとに湿原を彩る植物やモリアオガエルの産卵、多様なトンボ類等の観察や写真撮影を楽しみながら、湿原の環境保全の重要性を学ばれていた。