イベント報告

アカテガニの出産観察会

●主 催:海の生き物を守る会
●共 催:上関の自然を守る会
●実施日:2017年7月22日(土)10:00~21:00
●場 所:山口県上関町長島田ノ浦海岸
●参加者:24名

 7月22日(土)に今年も山口県上関町で、「アカテガニの出産(放仔)観察会」を行いました。参加者は、関東から下関までの各地から24名。場所は、上関原発の建設予定地である長島田ノ浦です。陸に棲むアカテガニやクロベンケイガニが、この時期の大潮満潮のときに海へ降りてきてお腹に抱えた幼生を海へ放出する様子を観察しました。今年は、例年と異なり、田ノ浦へのアプローチは船としました。陸からの小径は、草が生い茂り、道の状態も悪いため、夜の移動は危険があると判断したためです。
 当日、午前10時に上関町室津の「上関まるごと博物館」として改修予定の民家に集合。向井代表によるアカテガニとその生態・環境についての講義を聴き、上関の自然を守る会の活動をDVDで観賞しました。昼食後、5隻の漁船に分乗し、田ノ浦に向買いました。田ノ浦では、カサシャミセンやヤシマイシン近似種など希少な生物が見つかっているタイドプールで、新種の生きものはいないかと、みんなで観察しました。その後、また船に分乗し、近くの砂浜(自然海岸)へ行き、シュノーケリングで多くの魚や貝や海藻を直接に観察。漁師さんたちが用意してくれた新鮮なお魚のバーベキューを全員で楽しみ、日が暮れるのを待って、再び田ノ浦へ移動。日が暮れて満潮になるとお腹に子どもを抱えたアカテガニが続々と海岸に降りてきます。懐中電灯の灯りを頼りに、アカテガニの行動を思い思いに追いました。アカテガニが身体を震わせて幼生を放出する度に、参加者らの歓声が上がります。しっかり観察した後、真夜中のクルーズを楽しんで、室津へ帰りました。その日は、「上関まるごと博物館」予定の民家に全員で宿泊。翌日は、向井保子氏を講師に、海藻おしばの講習会を開き、押し藻のやり方を学び、楽しく実体験しました。
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