イベント報告

吉野川と海が出合う河口干潟の観察会

●主 催:とくしま自然観察の会、海の生き物を守る会、吉野川ひがたファンクラブ
●後 援:徳島市教育委員会
●実施日:2017年4月29日(土・祝日)13:00~15:00
●場 所:吉野川南岸の最河口干潟
●参加者数:73名

 ここは吉野川と紀伊水道が出合う最河口。波が打ち寄せる広々とした干潟での観察会。みんなで見つけてきた物を分別し、ひとつひとつ向井宏先生に解説していただきました。そのいくつかを紹介します。
 クロウシノシタ(シタビラメ類)やヒラメの稚魚がいました。稚魚にとって浅い砂浜は、エサとなる小エビやアミが豊富で身を守ることができる大切な場所です。
 砂や海草や貝殻がくっついた筒状になったもの、それはスゴカイの巣の断片でした。スゴカイは貝殻などを巻き込んで巣(棲管)を作り、巣は50cmはあるそうです。
 5cm位のツメタガイがびろ~んと足を拡げたその姿はUFOのようです。アサリなどの二枚貝に2mmほどの穴をあけて軟体部を食べるそうです。穴のあいた2枚貝の貝殻はたいていツメタガイに食べられた後とか。バッドの中では、のそっと近づいてくるツメタガイから逃れようとバカガイが飛び跳ねていました。
 自然の豊かさを実感し、美しさに心癒される干潟の観察会。毎回楽しみにしています。
来年は河口を横断する高速道路橋の工事が更に進み、川と海と空が一体となったこの雄大な景色も今年が見納めになるとのこと。とても残念な想いで干潟を後にしました。

〔確認した生物リスト〕
ツメタガイ、バカガイ、ハマグリ、ハタビ(オキアサリ)、アカガイ、オオモモノノハナガイ、アリソガイ、イワガキ、アカニシガイ、マクラガイ、キサゴ、マテガイ、クチベニガイ、フジノハナガイ、イボニシ、カノコキセワタ、モズクガニ、ケフサイソガニ、イソガニ、キンセンガニ、ヒライソガニ、テッポウエビ、ニホンスナモグリ、マヒトデ、バフンウニ、カシパン、アカクラゲ、ミズクラゲ、イソメ、チロリ、スゴカイ、舌平目(稚魚)、ヒラメ(稚魚)、カタクチイワシ、クロダイ

●関連記事URL
https://www.facebook.com/%E3%81%A8%E3%81%8F%E3%81%97
%E3%81%BE%E8%87%AA%E7%84%B6%E8%A6%B3%E5%AF%9F
%E3%81%AE%E4%BC%9A-1494890044105141/