イベント報告

ハチガメ産卵観察会・朽網川河口海岸の清掃活動

●主 催:東朽網校区まちづくり協議会「水と緑の美化プロジェクト」委員会
●共 催:北九州市立東朽網市民センター(生涯学習講座・里っ子クラブ) 
     日本カブトガニを守る会福岡支部
●実施日:2018年7月14日(土)午前9:00~11:00
●場 所:曽根干潟・朽網川河口海岸(北九州市小倉南区大字曽根新田)
●参加者:107名

今年の産卵観察会は、大潮3日目で潮位も高く、条件の良い日時に設定していましたが、前の週の西日本豪雨の影響で大量のごみや流木が河川から流入して、開催3日前には東風で海岸に大量の漂着ゴミが押し寄せて埋め尽くされ、カブトガニが産卵に寄りつけない状況になっていました。そのままでは観察会の開催も危ぶまれるし何より産卵できないということで、主催者や守る会のメンバーで産卵場所を確保するために、漂着堆積した大量の流木やゴミをできるだけ取り除き、また簡易の漂着防止フェンスを手作りし、産卵環境を整えながら当日を迎えました。前日夜から吹いた西風で漂流していたゴミが岸を離れたこともあって、当日は産卵場所も確保され、天気も良く好条件でカブトガニが産卵にやってくるのを迎えることができました。
地元企業TOTOからの参加者39名も含め、全体で100名を超える参加者で、狭い砂浜は人でいっぱいになりましたが、波打ち際の足元までやってくるカブトガニのつがいに歓声をあげながら、互いに譲り合って観察していました。
猛暑の中での観察会で、熱中症対策として活動時間を少しでも短くするために、子どもたちの参加は30分遅れで海岸に到着するようにし、カブトガニが来るのを待つ時間を短くしました。条件がよく砂浜で12つがい、川側で5つがい、計17つがいを確認することができ、産卵の初めから産卵を終えて帰っていくまでのようすをじっくりと観察することができました。観察の合間には、守る会の児童がカブトガニの形態について漂着死骸を使って説明したり、曽根干潟のカブトガニの産卵や産卵場所の状況などについて守る会の方からの説明を聞いたりしました。
引き続きカブトガニが無事産卵できるように、産卵した卵が孵化できるように、砂浜に堆積した漂着ごみの片付けを参加者みんなで行いました。みなさんの頑張りで、ごみの回収は91袋=455kg、流木など軽トラック1台分を回収することができ、産卵場所の砂浜は見違えるようにきれいに整えられました。今年はたくさんカブトガニを見ることができて、またお土産にカブトガニ幼生の脱皮殻をもらって30名あまりの子どもたちはとても満足そうでした。