イベント報告

吉野川と海が出合う河口干潟の生物調査

●主 催:とくしま自然観察の会&吉野川ひがたファンクラブ
●実施日:2020年7月19日(日)9:30〜12:00
●場 所:吉野川河口南岸の最河口干潟(徳島市北沖洲4)
●参加者:60人

 徳島県の最大河川吉野川。その最河口で生物調査を行いました。講師の和田太一先生(南港ウェットランドグループ)は、20年近く吉野川に通って、底生生物や渡り鳥などの調査をしながら保全活動をサポートしてくださっています。今回の調査は徳島県内の大学生ボランティアを含む60名の方が参加してくれました。生きもの調査はほぼ初めて方が多かったのですが、みなさんとても熱心で生きものを採集するたびに歓声をあげていたのが印象的でした。暑い中、休憩を取りながらの調査でしたが、最後の最後まで時間を惜しむように調査に取り組んでいました。
 グループごとに、海に面した干潟、川に面した干潟、干潟内にできた潮溜りなどに分かれ、生きものを採集しました。今回は短時間で、初参加の方々の調査でしたので、海に面した干潟の生物は多く、逆に河川側の広大な干潟では、個体数が少なく採集するのに苦労していました。最後に採集した生物を持ち寄って種類や個体数を記録する中で、稚ガニや稚魚が多く、干潟が生きものたちのゆりかごとなっている重要な場所であることがよくわかりました。和田先生から、ていねいに名前や生態を解説してくださり、みなさん興味深そうに聞き入っていました。以前の調査と比べて生物が減少していると和田先生。現在最河口に建設中の新しい橋の環境への影響が心配されます。
 調査を通して、みなさんは干潟や生き物にとても興味を持ったようでした。また機会があれば参加してみたいという声を今後の活動につなげていきたいと思います。

【採集した生物】(生体もしくは棲管を確認できたもののみ記録)
巻貝:ツメタガイ
二枚貝:マガキ、シオサザナミ科、フジノハナガイ、オキアサリ(ハタビ)
ゴカイ:ニカイチロリ科、スゴカイイソメ、ムギワラムシ
アミ:フクロアミ類、
ヨコエビ:ニホンドロソコエビ、ヒラタマルソコエビ、ヒサシソコエビ科
コツブムシ:イソコツブムシ属
エビ:ヨシエビ、スジエビモドキ、イソテッポウエビ類似種
ヤドカリ:ユビナガホンヤドカリ、ヤドリカニダマシ
カニ:アミメキンセンガニ、ガザミ科、マキトラノオガニ、タカノケフサイソガニ、ケフサイソガニ類
魚:ガンテンイシヨウジ、ヨウジウオ、ボラ、コショウダイ、ツバメコノシロ科、ギンポ属、ヒメハゼ、ハゼ科

【感染予防対策】
 参加対象は、子どもたちや家族連れへの呼びかけを中止し、高校生以上の参加募集とし、プログラム内容を変更して工夫した。
 場所を小松海岸は中止にして、5月24日に延期としていた吉野川最河口で実施した。理由として、小松海岸は、夏場は海水浴場として利用区域を分けて安全管理されていたが、今年はコロナ禍で海水浴場が開設させず、砂浜全域でサーフィンをしている状態であったので、波打ち際での観察会は安全確保できないと判断した。

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